ハイリーセンシティブパーソンHighly Sensitive Personとは、敏感すぎる人という意味です。
HSPの共感力が高く過剰に刺激を受けやすいという特徴は、神経質でも努力が足りないからでもなく、生まれ持った氣質や、幼い頃の影響によるものです。
研究では、脳の動きや神経細胞に特徴があります。
生まれつき人の気持ちや空気を読む能力に長けていたり、些細なことにもひどく動揺してしまったり、何かにつけて恐怖心や罪悪感を感じてしまったりと、外からの刺激に人一倍反応し過ぎてしまいます。
この敏感すぎる気質は、敏感でない人にはなかなか理解してもらえません。
そのため、HSPが抱えている生きづらさを共有できる人があまりいないという状況で、わかってもらえない、理解してもらえないという悩み、孤独感や疎外感を感じている人が多いのです。
HSPの特徴的な4つの性質
D(深く処理する Depth of processing)
刺激を過剰に受けやすい、些細なことを察知するという根底には「深く処理する」という性質があります。
物事を徹底的に処理したり、深く考えたりするのは、無意識で行われることもあります。
年齢の割に大人びた質問をしたり、あれこれ考えてなかなか決断ができなかったり。
じっくり観察して考えるので初めての人や場所を前に「行動を起こすのに時間がかかる」といった形でも表れてきます。
O(過剰に刺激を受けやすい being easily Overstimulated)
HSPは自分の内外で起こっている全てに人一倍氣がつき処理をするので、精神的に負担がかかり、それゆえに体も人より早く疲労を感じます。
過剰に刺激を受けやすいのは、深く処理できる性質の裏返しです。
大きな音や気温の変化、匂いや肌触り強い光などからも人一倍刺激を受け、楽しいはずのイベントでも圧倒されぐったりし、興奮することがあったような日には、目が冴えて眠れなくなったりします。
E(感情の反応が強く、特に共感力が高い being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular)
過剰に刺激を受けることも深く処理することと関係がありましたが、感情反応も深く処理することと密接に関係しています。
HSPはどんなことにも人一倍注意を払い、観察し、学んでいきます。
物事の一つひとつを深く感じ取り、涙もろく、人の心を読むことにたけていますし、ささいな間違いにも強く反応する、完璧主義の人も多いでしょう。
友人や家族、知らない人のストレスにまでよく気がつきます。
S(ささいな刺激を察知する being aware of Subtle Stimuli)
小さな音、かすかな匂い、細かいことに氣づくのは、感覚の器官が発達しているからではなくて(そういう人もいますが)、思考や感情のレベルが高く、感受性が強いからこそささいなことにも氣づくのです。
人や場所の外見上の小さな変化や物の配置の変化に氣づき、声のトーン、視線、しぐさや表情からいつもと違う変化を察知したりします。
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